豆知識

豆 知 識

①シリコンとシリコーンは同じ?

昔からある言葉で、家の目地などの充填に弾性系のシーリング材などを『シリコン』と呼ばれるのが一般的です。確かにシリコンの方が認知度が高く、この表記方法が周知されていますが、『シリコン=英表記Silicon』と『シリコーン=英表記Silicone』は日本語でも英語表記でも1文字違いで混同されやすいですが、シリコンは元素記号でケイ素(Si)で、逆にシリコーンはケイ素を基に有機形成されたケイ素化合物で名前は似ていますが、異なっています。

●シリコン   「Silicon」  元素のケイ素(Si) 化学式の記号表の元素記号14
●シリコーン「Silicone」ケイ素を基にした化合物ケイ素に様々な成分(分子)を組み合わせて生成している

シリコーンは、ケイ素と酸素が交互に並ぶシロキサン結合を主鎖とした無機系高分子で、医療や食品に使用され安全性が極めて高く、また合成する有機成分によってオイル・レジン・ゴム等に大別されます。

シリコーン 授業

②シリコーンと変性シリコーンの違い

よく使われる用語で目地など凹部の充填に使用される 『シリコン』(正式な名称はシリコーン)と、『変成シリコン』(正確な名前は変成シリコーン)。『変成シリコーン』の方が様々な色調が出来で、更にホームセンターなどで販売価格も価格が高い場合が。『変成』の名前からしてシリコーンをさらに改造して高耐久性と思われがちですが…実は変成シリコーンはウレタンを主成分とする組成構造となっている為、その特性もウレタン樹脂に起因します。よってウレタンのウィークポイント(弱点)である「紫外線劣化モード」「耐熱・耐寒特性」「加水分解特性」などの観点においてシリコーンシーラントとの使い分けをお薦めします。

変成シリコーン

③シリコーンて危険なの?

シリコーンの主成分がカタカナや化学記号で表記されるため、「危険なもの?」と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、シリコーンの原材料はケイ素(Si)であり天然素材由来の元素で、加工されたものは私たちの身近な製品——であるガラスや砂などにも多量に含まれています。

シリコーンは安全性が極めて高い素材であり、医療やメディカル分野でも広く使われています。
たとえば
  ・哺乳瓶の乳首(100%シリコーンゴム)
  ・バルーンカテーテル・歯科印象材・型取り材
  ・医薬品用の抗生物質生成時のシール材(シリル化剤)
  ・輸血・人工透析装置やパッキング部材 

このように、人体への安全性が求められる分野で数多く採用されていることからも、その信頼性の高さが分かります。

また、食品業界でも一部の添加物にシリコーンが使われており、適切な基準のもとで使用されています。
※組み合わせる成分(分子)により特性は変化しますが、適切に製造されたシリコーンは非常に安全性の高い素材。

④シリコーンの耐熱性ってどれくらいスゴいの?

シリコーンゴムは、一般的な有機ゴムに比べて圧倒的な耐熱性・耐寒性を誇ります。
150℃くらいならほとんど劣化せず長期間使え、こうした特性から高温環境で使われるゴム製品の素材として
非常に重宝されています。

また、炎などで燃焼した場合でも有毒ガスなどの発生はなく、非常に安全性の高い成分です。

⑤シリコーンの耐寒性は?

シリコーンゴムは、寒さにめっぽう強い素材です。
-55℃~-70℃のような極寒でもしなやかさを保ち、ヒビ割れや硬化の心配がありません。
中には、なんと-100℃以下でも弾力をキープするタイプも!
他のゴム素材は-20℃あたりでカチカチになる中、シリコーンはまさに「寒さ知らずのタフガイ」。
この耐寒性こそ、シリコーンゴムが開発された理由のひとつでもあります。
ネオアドバンスジャパンでは、そんな優秀なシリコーンを寒冷地の施工や特殊用途に活かしています。

⑥シリコーンは撥水・防汚にもめちゃくちゃ強いんです!

シリコーンは水や油をはじく性質があるから、防水スプレーやコーティング剤としても大人気。橋梁などコンクリート構造物から、建築物の外壁やガラスに塗布すると、汚れが付きにくくなってお手入れもラクになります。